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☆骨粗しょう症について (以下の情報は、2007年9月1日の日本経済新聞記事を引用させて頂いております。)
偏食や運動不足が原因で骨粗しょう症になる人が増えている。
高齢者の疾患と思われがちだが、妊娠によって若い女性にも症状が出ることがあるという。
日ごろの「骨づくり」が欠かせない。
「自覚症状がほとんどないため、骨折して病院に行くまで分からないことが多い」と、埼玉骨疾患研究
センター所長で骨粗しょう症に詳しい医師、板橋明さんは問題点を指摘する。
骨粗しょう症の主な原因はカルシウムの摂取不足。骨がもろくなり、その結果、骨折をしやすくなる。
高齢者がかかるものと思われがちだが、妊娠期や出産後に起こることもある。
主な原因は、胎児や乳児のためにカルシウムが急激に減少することとホルモンのバランスが崩れる事。
だが、「若いうちからのダイエットによる偏食も影響しているのでは」とエヌ・エスクリニック(東京・八王子)院長で
婦人科医師の葉梨秀樹さんはみている。
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骨粗しょう財団(東京・中央)では現在800万から1100万人がかかっていると推計している。
背骨がつぶれて腰が曲がったり背が縮むなどで発覚する。
最も多いのは骨折だが、手や腕などの小さな部位だと見逃され、骨折の治癒だけで終わってしまうケースもある。
また、減ってはいるが骨粗しょう症を「老化によるもの」として本格的に治療されないケースがあると板橋さんは、
指摘する。
骨粗しょう症は骨の強さ、つまり骨量や骨密度で判断する。
ただし測定方法や測定器によって値が変わるため、成人の平均を基準とし、それとの比率で表す。
この値が80%以上なら正常、70%以下だと骨粗しょう症とされる。
測定にはX線や超音波を使うので痛みはなく、所要時間も10分程度である。
不安な人は内科や産婦人科、整形外科などで相談してみるといいだろう。
成人が1日に必要なカルシウム量は約600mgだが、実際の摂取量はこれより10〜15%ほど不足している。
カルシウムをとるには牛乳が手軽だ。コップ1杯(200g)中にカルシウムは220mgも含まれており、
これだけで必要量の3分の1がまかなえる。
プロセスチーズなら20g(約1個)あたり126mgだ。
だが、「牛乳や乳製品は太ると考えている人が多い。間違った知識によるダイエットが、特に若い女性の
カルシウム摂取量を減らしていると感じている」と戸板女子短期大学学長で栄養学に詳しい江澤郁子さんは
指摘する。
小松菜やししゃも、納豆、豆腐などにもカルシウムは含まれるが、乳製品を除くとかなりの量を取らなければ
ならず、現実的でない。
「食事を作るときの少しの工夫や外食時のちょっとの注意で、600mgは無理なく取れる」と江澤さんは
アドバイスする。
またカルシウムは体内に蓄えることが難しく、まとめて摂取しても意味がない。
「毎日こつこつと摂取することが大事」(江澤さん)と注意を促す。
骨を丈夫にするためにサプリメント類を利用するのもいい。カルシウムを効率よく骨にするたんぱく質の一種が
MBPと名付けられている。乳製品などに、この成分を多く含む商品が増えている。
※ ※ ※
カルシウムの摂取以外にも「適度な運動と太陽に当たることも不可欠」(板橋さん)という。
運動は骨に負荷をかけて代謝を促し、日光はカルシウムの体内吸収を助けるビタミンDを作るのに欠かせない。
葉梨さんは「ほんの少しの心がけで、骨粗しょう症は防げる」とアドバイスする。
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